正当事由とは

正当事由とは

正当事由とは、賃貸契約更新時において、貸地については、借地借家法 第5条・第6条貸家については、同第28条により、貸主側が、その物件を利用する正当な事由がなければ契約の更新拒絶は、認めないとするものです。

更に、条文は、貸主側の正当な事由がある場合でも、物件の明け渡しに際して、賃借人に対して「財産上の給付」をする旨の申し出を行うことを条件としている。即ち、賃借人は、一定の地代・家賃を支払っていれば、賃貸借契約を継続できるとするものです。

歴史的経緯

もともと、1898年制定の日本の民法においては、賃貸借については、現在の定期借家の考えしかなかった言われております。しかし、第2次大戦に際して、借家不足が発生し、高齢者な寡婦の借家からの追い出しが頻繁に発生し、社会問題化されました。

そこで、時の政府は、1939年「地代家賃統制令」を出しましたが、契約が切れ後の問題が生じ、時限立法として、1941年解約制限を設けたのが、正当事由制度と言われております。

即ち、この制度は、戦時立法にて設定されたものが、時代の変遷にも関わらず、貸家の供給が需要を大幅に上回っている現在でも残ってしまっているのが現状です。

正当事由の問題点

もともと、現民法でも「契約自由の原則」が貫かれているのですが、借地借家法においては、「正当事由」により、私権が大幅に制限されております。即ち、貸主側の権利を「弱者保護」の観点から大幅に制限を加え、貸主側の財産の処分権までおかしているのが現状です。

正当事由と現状

さらに、現状では、貸主側の自己財産の処分制限の拘束を逃れる唯一の方法は、優良な賃借人にしか、自己財産を賃貸しないことしかありません。このことは、かえって、貧しい賃借人を賃貸市場から追い出ししまっているのが現状です。

基本的に、弱者を保護することを賃貸借契約に求めることに間違いがあるのではないでしょうか。社会的弱者は、社会全体で保護すべきであるのに、ただ 一人の賃貸人にそれを求めることに無理があるものと思量する考え方に、当社も共鳴するものです。

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