「ボタンの掛け違い」
いよいよ今週のドナルド・トランプ氏が米大統領に就任します。何かと話題の多い人物が表舞台に登場することになります。しかし、1月11日の記者会見での一幕は、将来に不安を残したものでした。CNN等の記者の質問を許さず、メデアを自分の都合で選択することは、例えどんなことがあっても、ご都合主義と言わざるを得ないのではないでしょうか。
ここで重要なことは、物事には賛成もあれば反対も必ずあります。全員を満足させることは不可能なことではないでしょうか。初めから、批判勢力の話を全く聞かないことは、事の正否に関わらず、相手の反感を買ってしまうこととなり、これはこの先の交渉に不安をのこすことになります。何故なら、結局物事を最終的に判断するのは人間だからです。人は、一見、合理的に物事を判断している様にみえますが、その行動は感情による影響は否定できません。一度のボタンの掛け違いは、ワイシャツのボタン同様最後までかみ合うことはないのではないでしょうか。
翻って、私達の賃貸経営を考えた場合、賃借人について先入感でものを見ることは、避けなければなりません。こちらの賃借人に対する悪い印象は、すぐ賃借人に伝わり、交渉がトラブルに発展する可能背は極めて高いことです。賃貸借のトラブルは、賃借人との長い交渉や場合によっては裁判や、物件価値の下落を招く大きな要因となります。
私の経験からは、現代の様な様々な価値観を持った人々が共存する社会では、一度相手の話に真摯に耳を傾け受け答えしないことには、相手の共感は得らないのではないでしょうか。反感からは建設的意見は期待できず、より大きなトラブルが発生することを肝に銘ずるべきものと思量致します。 以上